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麻疹(はしか)流行の兆し

2024年2月から麻疹(はしか)の患者数が国内で増加しています。3月8日には武見敬三厚生労働相が「今後さらに感染が広がる可能性がある」と国民に警戒を呼び掛けています。麻疹は22年から世界的に流行しており、日本にも影響が及んだ形です。麻疹ウイルスは感染力の大変強い病原体で、確実な予防方法はワクチン接種しかありません。

2月から起きている麻疹の集団感染は、いずれも海外で感染した「輸入事例」を起点にしています。


麻疹は空気感染するウイルス疾患で、その感染力はインフルエンザの10倍近いとされています。潜伏期間は約10日で、患者は最初に風邪の症状を起こし、それから数日後、全身に赤い発疹が出現します。この発熱や発疹の見られる時期に、周囲に感染を拡大させるのです。多くの患者は1週間ほどで回復しますが、肺炎や脳炎を併発することもあり、1000人に1人が亡くなる病気です。

日本では、平安時代から流行を繰り返していました。これは2000年代になっても続き、2007年にはカナダで修学旅行中の高校生が麻疹を発症し、外交問題にまで発展しました。さらに、この年は10~20歳代を中心に多くの患者が発生したため、厚生労働省は2008年から麻疹根絶対策を開始します。麻疹ワクチンの追加接種を中高生に徹底させるとともに、麻疹患者の全数把握を行うことにしたのです。

この結果、2009年から国内の麻疹患者は激減し、2010年以降は日本に土着する麻疹ウイルスが消滅しました。そして2015年、世界保健機関(WHO)は日本を麻疹排除国に認定したのです。その後も国内で麻疹患者は散発しましたが、海外からの輸入事例から拡大したもので、その数はわずかでした。


コロナ禍が悪影響

世界的にもワクチン接種により麻疹は制圧されつつありましたが、22年からアジアやアフリカなどの国々で流行再燃が見られています。これは、新型コロナウイルスの流行により、各国の保健医療担当者が多忙になり、子どもへの麻疹ワクチンの接種が停滞したことが一因です。


WHOの24年2月の報告によれば、日本の近隣ではインド、パキスタン、インドネシアなどのアジア諸国で麻疹患者の急増が見られています。また、英国でも中部のバーミンガムを中心に23年10月から200人以上の麻疹患者が発生し、米国でも東部のフィラデルフィアなどで患者発生が見られています。

(厚生労働省の資料より参照)


麻疹の予防方法はワクチン接種しかなく、通常のマスクではウイルスが通過してしまいます。現在、ワクチン接種が2回実施されている年代は上の写真のように23歳以下の年代のみです。それ以上の年代で特に51歳以上の方々は幼少の頃に罹患している確立は高いと言われていますが、疑わしい場合は、今からでもワクチン接種を受けることが望ましいでしょう。

私はと言うと、母子手帳を見てみましたが、何の情報もなく親も亡くなっているので確認ができませんでしたが、遥か彼方の記憶では麻疹(はしか)をしていたと思います。でも、今後の流行の推移を見て恐怖を感じたなら、ワクチン接種をするつもりです。


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